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プチ楽曲分析

【プチ楽曲分析】サカナクション『怪獣』

【プチ楽曲分析】サカナクション『怪獣』

楽曲情報

サカナクション『怪獣』

作詞:山口一郎
作曲・編曲:サカナクション
ストリングスアレンジ:サカナクション・yuzuru tomita

2025年2月20日リリース。

アニメ『チ。―地球の運動について―』オープニングテーマ。

プチ楽曲分析

ワンコーラス、セクションごとに聴いていきます。

セクションの解釈を行うのが特殊な楽曲ですが、便宜上「イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ」としておきます。

イントロ

キーはG#マイナー。

シンセパッドのような音からボーカルが入り、ピアノ伴奏が入るだけというシンプルな冒頭。パッドの音以外の細かい効果音なども雰囲気を出している感じがあります。

コード進行は「G#m→E→F#→D#」の繰り返しが基本で、次の4小節ではD#がGdimに。セクションの最後は「E→D#→G#m」でマイナーでのⅠm:トニックに解決します。

ちなみに基本の進行の4つめがD#ではなくBだったとすると、キーBメジャー(G#マイナーの平行調)でいう「6451」となり代表的な循環コードです。

D#のコードはBメジャーキーでいうⅢですが、これはG#m(BメジャーキーでいうⅥm)へ続くことを想起させるコードであり、G#マイナーキーでの特徴的なⅤ:ドミナントのコードと言えます。

Aメロ

8ビートのリズムが始まりますが、楽器構成はドラムとベースにピアノが乗った形で引き続きシンプル。

1,2小節目のメロディが、歌詞も相まってキャッチーですね。9,10小節目、2周面も同様に登場します。

コード進行は引き続き「G#m→E→F#→D#」でこれもシンプルな繰り返しが基本になっていますが、特にEの部分はEM7っぽい響きだったり、ベースラインが動いたりと厳密に採譜しようとすると複雑にもなりそうです。

また、Aメロの2周目は字ハモでのコーラスも印象的。エフェクティブなギターの音も入ってきて、変化が感じられます。

Bメロ

2,4拍目にスネアが入っていた8ビートの形から、おおよそ半分のビートの取り方で4拍目にスネアが入るようなリズムに展開します。

と思ったらそれも4小節で終わり、5小節目からは再度シンプルな8ビートを4小節、という8小節間。それを2周します。変化が面白いセクションですね。

コード進行についてもコードチェンジのタイミングを大きくとるようになり、最初の8小節は4小節ごとの変化で「EM7→D#m」のみ。

メロディがEM7のM7の音(D#)を中心に動いていて、メジャーキーでいうⅣ:サブドミナントの浮遊感を一層感じさせている気がします。

次の8小節には変化があり、2小節ごとのコードチェンジで「EM7→Fm7♭5→F#→D#」となります。ルート(根音)がE→F→F#と半音で上がっていくことで、サビへの期待感がありますね。

サビ

Bメロ最後のD#から導かれて、ここでもG#mのコードからスタート。

何より特徴的なのは各拍で鳴るキック。4つ打ちと呼ばれるリズムですが、ここまでのセクションで全く出てこなかったものになります。

スネアも入らず、ドラムはキックとシンバル類がメイン。拍頭が強調されて、いわゆるオンビート感の強いリズムですね。生ドラムサウンドで、さらに歌もののサビで取り入れられるのは少し珍しさもあります。

コード進行は「G#m→EM7→B→F#/A#」となり、3つ目のB、4つ目のオンコードのF#/A#が入ったことで、他のセクションよりもマイナーキーではなくメジャーキーの雰囲気を感じられると思います。Bメジャー感が出ますね。

サビ16小節に続いてすぐに冒頭と同様のセクションに入り、その後2番のAメロと続きますので、「サビ後半から曲がスタート」「Aメロ→Bメロ→Cメロ→サビ」など構成の解釈の仕方は色々できます。

最後のサビの後半でも冒頭のメロディがコーラスとして登場したりと、色々な意味で緻密に制作された楽曲という印象です。

最後に

サカナクション『怪獣』をワンコーラス、細かく聴いていきました。

個人的には最初からフル尺で聞きましたが、楽曲をアニメバージョンの長さで聞いた時とフル尺で聞いた時で印象もかなり変わるかもしれません。

サカナクションについて詳しいわけではないですが、いい意味で、比較的イメージの中でのサカナクションの楽曲のスタイルから、大衆にヒットするアニメソングを生み出したという風に感じています。

真偽まで調べていませんが「Spotifyの配信初日の歴代最多再生」というのも見かけました。2025年のヒットソングのひとつになりそうですね。

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